聞き手・小川聡仁 鈴木春香
墓じまいが続き、管理の手間がかからない合葬墓などが広がる。シリーズ「墓 新時代」で紹介してきた弔いを巡る新たな動きは、偶然に起きているわけではない。識者はその構造を指摘するとともに、この先数年で墓の危機が顕在化すると話す。
連載「墓・新時代」
「墓」のかたちが変わりつつあります。少子高齢化による継承者の不在や「自分らしさ」の選択など、時代の変化を背景に、従来とは異なる弔いのスタイルが広がっています。現場を取材し、識者に聞きました。
墓のあり方は、子育てや介護の問題と似ている。家族内や地域の助け合いで維持されてきたが、人口減や人間関係の希薄化でそれができなくなり、行政が担う必要が出てきた。
子育てをしやすくするために育休の制度が広がり、介護保険制度も導入された。墓の問題は、支援する制度整備が進んでいない。プライベートなつながりに依存したままだ。
そうした状況で団塊の世代が…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル